若い後妻()を持った勇造に気()づか()って、高村家の由紀、しずか、チエ子の三人姉妹()は秘に伊丹空港から長姉早苗の嫁先へ家出を決行した。美しい三人の前には早くも、羽田空港でポルシェを運転する青年が近づいた。末娘の現代っ子()チ()エ子につられて、三人は車で早苗の団地にやって来た。狭い団地生活に、()早苗は仕方なく貯金を出して、三人のためにアパートを貸りてやっ()た。由紀としずかはデパートに、チエ子は試験に落ちて姉に内緒でアルサロ勤めを始めた。だが、いたずらに飲ん()だお酒がバレて、即日や()め()させ()られる始末だ。そんなある日、由紀は幼馴染の矢坂()次郎に会った。次郎はTVニュースのカメラマンであった。お互いに成長し()た()姿を見た()二人は、胸のときめきを感じた。その日から次郎は、時々アパートを訪れて姉妹と親しくなった。ある日三人姉妹()と次郎それにチエ子の友達の健吉らは、スキーに出かけたが途中次郎は取材で由紀たちと別れた。淋しい思いをしていた由紀の前()に偶然ポルシェの男、野()沢圭一が現われ、四人を別荘に招待した。三人が帰京した翌日、勇造が妻弘子()と喧嘩をしてやって来た。激しくののし()って追い帰した由紀に、しずかは怒り()を感じて次郎のアパートに走った。とまどう次郎は()、しずかを下宿に置くと取材に出ていった。心配して次郎に相談に来た()由紀()は、しずかを()見て嫉妬を感()じた。旅行から帰った次郎は由紀に愛情を告白した。だがそんな由紀の前に、圭一がしばしば現われるよ()うにな()っ()た。豪華な雰囲気をもつ圭一に、()由紀は巨()絶出来ないものを感じていた。しずかはそんな由紀の態度に怒りを覚えた。数日後、由紀は圭一と婚約した。次郎は、慰めるしずかに「由紀ちゃ()んの気持は解る」と()話して、酒をあをった。由紀が新婚()旅行に発つ日、旅()立つ次郎の跡を追うしずかの美しい青春の姿()があった。
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